CachetyとDocuSignの比較:書類に署名するならどちら?
2026年10月17日 更新
DocuSignは、書類を送って相手に署名してもらい、その経過を記録する電子署名サービスです。Cachetyはそれとは別の道具で、届いたPDFに自分で署名するためのものです。登録は不要で、書類はブラウザの外に出ません。
まとめ
この2つは同じ仕事をする道具ではありません。複数の当事者がいる契約、署名順の指定、本人確認、完了証明書が必要なら、DocuSignを選ぶべきです。賃貸の書類や同意書、見積書に自分で署名して返送するだけなら、Cachetyは無料で1分ほどで済み、書類が端末から出ることもありません。そのかわり、Cachetyの署名は画像による簡易な署名なので、争われると弱くなります。
比較表
| 項目 | Cachety | DocuSign |
|---|---|---|
| 用途 | Cachety自分で書類に署名し、署名済みのPDFをダウンロードする | DocuSign書類を送ってほかの人に署名してもらい、進み具合を確認し、証拠を残す |
| 書類が置かれる場所 | Cachetyあなたのスマホやパソコンの中(ブラウザ内)。書類はどのサーバーにも送られませんCachety が有利 | DocuSignDocuSignのクラウド。米国、カナダ、欧州、オーストラリア、日本の5つのデータセンター地域のいずれか。保存期間は利用者が設定 |
| 登録と費用 | Cachety登録不要。無料で、有料プランはありませんCachety が有利 | DocuSign受け取った人はアカウントなしで無料で署名できる。送信側は30日間の無料トライアルのあと有料プラン(Personal、Standard、Business Pro、Advanced) |
| 署名の作り方 | Cachety指やマウスで手書き、名前を入力、または署名の写真を読み込み(背景は自動で除去)。署名の下に日付・場所・一言も入れられます | DocuSign名前から自動で作るスタイル、手書き、署名の画像の読み込み(PNG、JPG、BMP、GIF、200 KBまで) |
| 複数の署名者 | Cachetyなし。自分の書類に一人で署名します。ほかの人への送信や署名順の設定はできません | DocuSign順番、同時、その組み合わせで回せる。自動リマインダー、テンプレート、一括送信もありDocuSign が有利 |
| 署名の証拠 | Cachety監査証跡もタイムスタンプもありません。ダウンロード後にファイルのSHA-256指紋が表示されるので、控えとして保管できます | DocuSignすべてのプランで完了証明書と監査ログDocuSign が有利 |
| 本人確認 | Cachetyなし。署名した人が誰かは確認しません | DocuSignSMSのワンタイムパスコード、電話、公的な身分証による確認DocuSign が有利 |
| 署名の種類 | Cachetyいわゆる簡易な電子署名(電子サイン)。署名の画像をページに置くもので、電子証明書は使いません | DocuSign書類は公開鍵基盤(PKI)でデジタル封印される。欧州の適格電子署名(QES)は追加オプションDocuSign が有利 |
| 書類に入れられる項目 | Cachety署名、日付、場所、一言、すべてのページへの小さな署名 | DocuSignイニシャル、テキスト、チェックボックス、ラジオボタン、ドロップダウンなどDocuSign が有利 |
| スマホ | Cachetyスマホのブラウザで動き、アプリは不要。紙の書類を撮った写真はA4サイズのページになります | DocuSigniPhone用とAndroid用のアプリあり |
役割の違う2つの道具
DocuSignは、署名を集める側のためのサービスです。取引先に契約書を送る会社、社員に書類を回す人事部、複数の当事者の署名をまとめる不動産会社などが使います。書類をアップロードすると、相手それぞれにリンクが届き、決めた順番で署名していきます。最後に、誰がいつ何をしたかを記録した完了証明書ができあがります。
Cachetyが扱うのは、もっと単純で、よくある場面です。署名して返送してほしいPDFが届いた。手書きか入力で署名を作り、署名欄に置いて、ファイルをダウンロードする。アカウントは作らず、書類がサーバーを通ることもありません。
書類はどこに置かれるか
DocuSignでは、書類は同社のクラウドに保存されます。データセンターの地域は5つあり、日本もその一つです。保存期間は送信した側が決め、いつでも削除できます。署名の証拠をどこかに残しておく必要があるので、これは当然の仕組みです。Cachetyでは、書類はブラウザのメモリの中で読み込まれ、署名済みのPDFはそのままあなたの端末に保存されます。他社の手元にコピーが残ることはありません。
DocuSignが向いている点
- 複数の署名者に、順番どおりまたは同時に署名を依頼でき、自動リマインダーもあります。
- すべてのプランで完了証明書と監査ログが付きます。
- SMS、電話、公的な身分証で署名者の本人確認ができます。
- PKIによるデジタル封印があり、欧州の適格電子署名も追加できます。
- 44言語での署名、1,100以上の連携先、APIによる自動化に対応しています。
Cachetyが役立つ点
- 自分の書類に署名するだけなら、無料で登録もいりません。
- 書類は端末の外に出ず、機内モードでも動きます。
- 紙の書類を撮った写真が、A4サイズのページになってそのまま署名できます。
- 署名済みのPDFからは、隠れた文字、メタデータ、写真の位置情報(GPS)が消えます。パスワードも付けられます。
- すべてのページへの小さな署名や、用途・提出先・日付を入れた透かしも追加できます。
Cachetyで入れた署名の効力は?
手書きや入力、画像の読み込みで作り、書類に置いた署名は、いわゆる簡易な電子署名(電子サイン)です。賃貸の書類、学校の同意書、見積書など日常的な書類であれば、多くの場合これで足ります。後で争われたときは、その書類を根拠にする側が、誰が署名したかを示す必要があります。書類を返送したときのメールやメッセージは残しておいてください。電子証明書を使った署名には、簡易な署名にはない、信頼性を示しやすいという強みがあります。
Cachetyの署名は、スキャンした紙の署名と同じく画像です。それだけでは誰が署名したかも、その後に書類が変更されていないことも証明できず、争われると弱い署名です。電子証明書付きの署名や押印が必要な場合、法律で特別な方式が決まっている場合(遺言や公正証書など)、相手が特定の署名サービスを指定している場合には、Cachetyを使わないでください。これは法的な助言ではありません。
Cachetyで署名する手順
- 1スマホかパソコンのブラウザで cachety.com/ja/sign を開きます。インストールも登録も不要です。
- 2PDFか書類の写真を画面にドロップします。複数の書類をまとめて追加できます。
- 3署名を手書きするか、名前を入力するか、署名の写真を読み込みます。必要なら今日の日付を残し、場所や「内容を確認しました」のような一言を加えます。
- 4署名を署名欄までドラッグし、大きさを調整します。すべてのページに署名を求められている場合は、そのオプションをオンにします。
- 5プレビューを確認して、署名済みのPDFをダウンロードします。ダウンロード後に表示される指紋は控えとして保管しておきましょう。
機内モードテスト:cachety.com/ja/sign を開いたあと機内モードにして、書類に署名してみてください。そのまま動けば、何も端末の外に出ていません。ファイルを受け取るサービスは、インターネットなしでは動きません。
DocuSign が向いている場合
- 契約書に複数の人の署名が必要で、順番も決めたいとき
- 監査証跡、完了証明書、署名者の本人確認が必要なとき
- 電子証明書を使った署名(高度な署名や適格署名)を求められているとき
- 会社として署名の依頼を日常的に送り、テンプレートや連携を使いたいとき
Cachety が向いている場合
- 賃貸の書類、同意書、見積書など、日常の書類に署名して返送するだけのとき
- アカウントを作らず、書類をサーバーに送りたくないとき
- アプリを入れずに、スマホで紙の書類の写真に署名したいとき
よくある質問
- DocuSignは無料で使えますか?
- 誰かがDocuSignで送ってきた書類に署名するだけなら、アカウントなしで無料です。自分から書類を送る場合は、30日間の無料トライアルのあと有料プランになります。
- Cachetyの署名はDocuSignと同じ効力がありますか?
- ありません。Cachetyは署名の画像をページに置くだけの簡易な電子署名で、誰がいつ署名したかを記録しません。DocuSignはデジタル封印や監査ログを付け、設定すれば本人確認も行います。争いになったときは、こうした証拠が重みを持ちます。日常的な書類なら、簡易な署名で足りることが多いです。
- DocuSignで届いた契約書を、Cachetyで署名してもいいですか?
- おすすめしません。相手がDocuSignで送ってきたのなら、記録が残るDocuSignの中での署名を待っています。届いたリンクから署名してください。Cachetyは、PDFがメールやメッセージで届き、署名して返送するよう頼まれたときのための道具です。
- DocuSignは書類を保存しますか?
- はい。同社のクラウドの、いずれかのデータセンター地域に保存されます。保存期間は送信した側が決め、いつでも削除できます。Cachetyには削除するものがありません。書類が送られることがないからです。
出典
- DocuSign 30日間の無料トライアル
- DocuSign 受信者は無料・登録不要
- DocuSign eSignature のプラン
- DocuSign eSignature の機能
- DocuSign 署名のカスタマイズ(公式ブログ)
- DocuSign 適格電子署名(QES)
- DocuSign 対応言語と連携
- DocuSign データセンターの地域
- DocuSign データの管理と保存期間
2026年10月17日に各社の公開ページで確認した情報です。サービスは変わることがあります。古い情報があれば GitHub でお知らせください。修正します。
この比較は Cachety の作者が書いています。事実に基づき公平であるよう努め、他のツールについての記述にはすべて出典を示しています。